ショップでの整備を終え、完調な状態を得たV11。大柄な車体に似合わず、ハンドリングの軽快さに驚きました。
そして、コンピュータで制御されたエンジンマネージメントは、想像以上に快適なエンジンフィーリングを生み出しています。どの回転域からでも、必要なパワーとトルクを瞬時に引き出すことができ、どんなシチュエーションでも楽しめる。具体的に言うと、高速道路でのハイペースなライディングでは、まさに水を得た魚という表現がピッタリと当てはまります。低回転時のドコドコ感がペースを上げるにつれ、軽快なハイビートを刻み始め、車体全体を包みます。そこからさらに回転を上げていってやると、ビート感は収束して、まるで車体の振動と排気音そしてメカノイズが単音を奏でるかのような錯覚さえ起こします。

ライディングポジションもゆったりとしており、どこにも緊張を強いられる部分はありません。低速走行では軽すぎるかなとも思えるハンドリングも速度を上げるにつれて安定感が増していきます。このまま何処まででも走り続けられそうな、超高速ツーリングマシンとしてのポテンシャルの高さを見せ付けられた思いがします。

そして、V11の魅力は高速走行だけに振られたものではありませんでした。たとえば、都内の渋滞にはまった時でも、楽しさを感じられる一面を持っています。やはりこれもエンジンキャラクターに由来するのですが、表情豊かな、とでも言えばよいでしょうか、のどかな排気音と適度な鼓動感がとても心地よく、エンジンに急がされるような気分は全くおきません。まるで、V11が「焦ってもしょうがないじゃん。のんびり、行こうや」と言っているような気がします。

そんな、味わい深いオートバイですが、さらに自分の好みに近づけたいと思うのは男の悲しい性なのでしょうか。とにかく、何処かいじって、「人とはちょっと違うのさ!」っていう部分が欲しくなるものです、ライダーって。
さて、じっくりと舐め回すように観察していくのですが、なかなかいじれるポイントが見つかりません。ちなみにDREAM 50の場合ですと、メーターパネルの取付位置をカラーを使って下げたり、ハンドルバーをよりレーシングマシンのようなシンプルなものに取り替えたり、バッテリーを引っこ抜いたり、リアフェンダーをむしり取ったり、カムギアのバックラッシュギアを食いちぎったり、インシュレーターの段差をリューターでゴリゴリとコテンパンにやっつけてやったり、ピストンの裏側だって削りまくり挙げ句の果てには顔が映り込むぐらいにウエスにピカールで磨きまくり指の指紋が無くなって、これで足がつくこともあるまい、わはは…。なんてことに、なっているのですが。
V11はお馬鹿なライダーが勝手にいじって、調子でも崩したらどうすんじゃい!と言うことで、アイドリングの調整すら、簡単には出来ないようになっています。さらに言えば、日頃のメンテナンス初級編のチェーン調整もシャフトだから出来ませんし、「シッカリと面倒見てやったぞ!」と比較的満足度が高く、お馬鹿なライダーにも好評なキャブレターの清掃もインジェクションなので…。
つまり、私にはV11をいじってやるノウハウもなければ、そのスキルさえ持ち合わせていませんでした。
このままでは悔しいので「開けてごらん」と言わんばかりのロッカーカバー(って言うそうです)を開けてやりましたさ。そして、ショップでしっかりと調整済みなのですが、やおらシックネスゲージを取り出して、タペット調整などやってみるか…。クラッチハウジングのゴム製グロメットをはずし、小さな穴を覗き込んでみるが、むむ、上死点が探せない…。ギアを入れて重い車体を前後に動かし、そのたび覗き込む。こりゃメンテスタンドがいるなぁ…。そんな悪戦苦闘3時間で、タペット調整(と言うか、クリアランスの感触を確認しただけ)は完了。

当分は、見た目で勝負することに決めました。

まず、何はなくとも、給排気系。豊橋の「グッチーノ」さんで、パワーフィルターと細身でカッコイイカーボンマフラーを購入。このマフラーが「うるさすぎず」かといって「静かすぎず」、管楽器の音のような「吸って吐く」呼吸感のある上品な音質で、とても満足できるものです。また、定番とも言えるパワーフィルターへのリプレイスは巨大なエアクリーナーボックスとサイドカバーの取り外しを可能にしました。さらに、もの凄く野暮ったいリアインナーフェンダーをカーボン製のスッキリしたデザインのものに交換。
新車価格よりもはるかに安い価格で買ったことで、タガが外れたのか、頭がどうかしちゃったのか、純正パーツなら6万円近くもするシートを自分でアンコ抜きしちゃいました。
細身のマフラーが、いい感じなのではと思っています。リアフェンダーも取りはずし、テールランプはLEDに交換しています。シートカウルには黄色のカッティングシートをテープ状に切り、ゼッケンスペースを入れてやりました。このあたりの処理のおかげで、リア周りがシェイプアップしてるでしょう?
え?人間の方もシェイプアップしろ、
とおっしゃるんですか!?
いじわる…。

さらには、今ひとつしっくりこなかったハンドルを「スープアップ」という、なかなか良くできたハンドルを作っているところで、ワンオフしてもらいました。
さらにさらに、前から見たときにどうしても納得がいかなかったライトとメーターハウジングの隙間。ビューエルのメーターバイザーを付けることで、かなり引き締まった表情になったと思うのは私だけ?

実はコレ、雑誌でビューエルの広告を見てて、「こりゃぁ、ジャストフィットするんじゃねーのぉ!?」と確信。ろくに確かめもせずに、オークションで買ってしまいました。結果、まさにジャストフィットでした。と言うより、本当はコレが付く予定だったんじゃないのか?と思えるほど。

後日知りましたが、V11のカスタムでは、割と定番だったそうです…。

そんな、こんなで約一年を掛けて写真のような仕様に落ち着き、V11がやっと馴染んできたと思えるようになりました。
このV11は、一人で乗っても面白いのですが、やはり、そこはスーパーツアラーです。タンデムしても楽しいオートバイです。スーパースポーツモデル(レーサーレプリカって言ったほうが正しいかな?)のような申し訳程度のタンデムシートではなく、しっかりとホールドできる広さと厚みがありますから、後ろに乗っても快適だそうです。最初は怖がっていた女房でしたが、行きたい場所へ思いのほか速く、ドアtoドアで到着できることが楽しいようで、いろんな場所に連れて行ってやりました。
ただ、いまだに美味しいマグロは食べていませんが。


ね、ビューエルのメーターバイザーが違和感ないどころか、当たり前ってな顔して付いてるでしょ。何より、驚いたのは2つのメーター、そして中央のインジケーター部分のRがピッタリと合っていること。コレを付けてことによって初めてV11のデザインが「成立」する気がします。
ちなみに。メーターパネルは本来アルミなのですが、上からカーボンの薄板を貼り付けました。
それから、ハンドルに注目。SOUP UP=スープアップ製のセパレートハンドル。この位置は、通常のセパレートハンドルでは絶対に得られないものです。低く、絞り込んだ位置なのに手前に来る。かつタンクに当たらない。絶妙なポジションです。


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最後のオートバイ。

イタリアの種牛。

いぢれるところ、無いじゃん。

悲劇は、突然に。

モウ、種牛って呼びません。

春一番。
GUZZINO「グッチーノ」
■ Moto Guzzi 車両並行輸入&パーツ&アクセサリー
TEO LAMERS MOTORRIJWIELENの日本代理店を始め、世界各国の有数なMOTO GUZZI SHOP&DELLORTO&BREMBO等とのコネクションがあり、1950年代のシングルモデルから現行モデル迄の車両並行輸入、純正部品、リプロ部品、カスタムパーツ、チューニングパーツ、アクセサリー、ウェアー、パーツリスト、ワークショップマニュアル、洋書、純正特殊工具等を、市価の約20-30%Offにて販売しております。ストックも豊富に取り揃えております。
ショップサービスとしてマフラー、バックステップ等の部品取付けはもちろんの事、サンドブラスト、アルミバフ、再メッキ、アルマイト等といった金属表面処理や塗装。又、フロントフォーク、エンジン、クラッチ、ミッション、デフ等のユニット単位のオーバーホールから、フルレストア及びフローチューンで有名なFIRSTBORNと業務提供をしており、エンジンチューニング等を行なっており、Guzziに関する事なら何なりとご相談下さい。