long_logo2.jpgartwork.jpgichioku_on.jpgippin.jpg 目指せ一億画素!: 機材の改造 その1 被写界深度の許容範囲

2007年08月24日

機材の改造 その1 被写界深度の許容範囲

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image:NIKON D200 + SIGMA 28mm F1.8D EX DG MACRO

勘の良い方ならそろそろ「目指せ一億画素!」の主旨が分かってしまったかもしれないが、その前にD200で「どんなことがやれるだろうか?」と、取り組んできたことをお話ししたい。前にも書いたが、D200の性能をフルに引き出すレンズを(なるべく安く)探し求めることになったわけだが、よく使う焦点距離28mm、ざっと数えただけでも5本もある。いろいろと買い集めては納得がいかずまた買い足すといったことを繰り返した結果だ。そしてPC NIKKOR 28mm F3.5なんてものもある。シフトできるレンズだ。
ところで、一般的な35mm一眼レフカメラが中・大判カメラと比べて、カタログ的な商品撮影や広告写真に不向きな点を一つあげると、被写体の歪みとピントの範囲がコントロールできないということだ。4×5や一部の中判カメラではフィルム面に対してレンズを自由に動かせるが、この機構のおかげで被写体の歪みやピント範囲をコントロールできる。歪みを補正するならフィルムに対して平行にレンズを「シフト」させれば良く、奥行きのあるものの端から端までピントを合わせたければレンズを回転させる「スイング」を併せて使う。ちなみに横方向への平行移動はシフトだが、上下方向の移動は「ライズ、フォール」と呼ばれる。
PC NIKKOR 28mm F3.5は、この機構のうち「シフト」が行え、そのまま回転させることで「ライズ、フォール」ができるように工夫されている。このPCというのは「Perspective Control」の略で、建築物の遠近に伴うパースペクティブを補正する事が目的だ。加えて、広角レンズが持つ深い被写界深度を活かせば、たいていの建築物撮影で困ることはないはずだ。
クルマの撮影で広角レンズを使用する場合、よほど意図しない限りパースペクティブを補正することはない。それよりもクルマの前端から後端まで、しっかりとピントが来て欲しいのだが、実際にはそうはいかない。Nikkor Auto 28mm F3.5を使用して、クルマを8:2の角度で撮影する場合を例にしてみる。仮に撮影位置から前端まで約2mとすると後端までは約5〜6mとなる。この時フロント周りにピントを持ってくる、絞りはF8とする。しかしリア周りにはピントは来ていない。レンズ本体に刻まれている被写界深度目盛りによるとF8の時に2mにピントを合わせると5mまではピントの中であるにもかかわらずだ。いや、正確を期す言い方をすれば、Photoshop上でA3サイズ程に引き延ばした画像を200%で表示した場合、リア周りはぼけている。もちろん私が必要としているピントへの要求が高過ぎるのであって、本来は印画紙にプリントされる場合には十分「許容範囲」なのだろう。さらに絞り込むとどうだろう。目盛りによるとF11では1.1mから10mまでの距離が被写界深度の中だ。しかし撮り上がったデータは全体にシャープさが失われている。小絞りボケの影響が出始めるのだ。
もともと、35mmのポジをA3まで拡大するような使い方は昔からしない。特に商品をしっかり見せる広告写真に、引き伸ばしの限界が高くない35mmというフォーマットは不向きなのだ。それを35mmフィルムのサイズにも満たないAPS-Cサイズの撮像素子のD200に求めているのだから無理も当然ということなのだろうか。
現在、大判カメラにデジタル一眼レフを取り付けるシステムはいくつか販売されている。メリットは先に述べたように、歪みとピントをコントロールできることにある。しかしどのシステムも取り付けレンズには制約があり、90mm以上でなければ使うことができない。フィルムサイズの大きな大判カメラにとっての90mmは、広角レンズではあるのだが、35mmフォーマットでは当然90mmの中望遠であり、APS-Cサイズにしてみれば135mm相当の望遠レンズとなってしまう。そのうえどれも非常に高価なのだ。
作例を見ていただこう、先に述べたような条件を作った。あいにくクルマが用意できなかったので、オートバイとその後方に置いたヘルメットでピントを確認して欲しい。オートバイの前端からヘルメットまでは4.7m。一般的なクルマの長さに相当する。
レンズはSIGMA 28mm F1.8D EX DG MACRO。差がわかりやすいようにあえて絞り開放で撮った。フロント周りのピントは問題ないがヘルメットはぼけている。

投稿者 天一郎 : 2007年08月24日 20:13

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